技術情報

PyroAdjuster®:優れた熱膨張抑制能力をミクロンレベルで実現

樹脂はじめ様々な材料と複合させることにより、線膨張率を広い範囲で制御できる酸化物セラミック微粒子です。熱応力・熱歪が原因で生じるデバイスやシステムの不具合を、解消もしくは緩和できます。微粒径でも大きな負熱膨張を維持し、局所領域や微小部材にも適用可能です。高い電気抵抗率を実現し、半導体封止等、電子デバイスにも好適です。

PyroAdjuster®-C

技術情報1

■主な仕様
・線膨張率:α=-12~-14 ppm/℃
 (-200~400℃の温度域で)
・体積頻度中心粒径:D_50~1.3 μm
・電気抵抗率:ρ~10^8 Ωcm
・比誘電率: ε~6
・真比重:3.6~3.8
■特長
・銅Cu、亜鉛Zn、バナジウムV、リンPを主成分とする酸化物
・広い温度域で一定の大きな負の線膨張率で材料設計が容易、幅広い用途
・リン組成により豊富な色バリエーション(橙~薄緑~水色)

PyroAdjuster®-M

技術情報2

■主な仕様
・線膨張率:α~-60 ppm/℃(0~100℃)
        α~+1 ppm/℃(-200~0℃)
        α~+6 ppm/℃(100℃以上)
・体積頻度中心粒径:D_50~1.3 μm
・電気抵抗率:ρ~10^8 Ωcm
・真比重:3.2
■特長
・生体必須元素(亜鉛Zn、マグネシウムMg、リンP)だけでできた環境に優しい酸化物
・室温を中心に-60 ppm/℃を超える大きな負の線膨張率で強力に熱膨張を抑制
・室温の上下でも著しく低い熱膨張を示すため、広い温度域で効果を発揮
・使いやすい白色